吃らずに話したいと吃音者は願い、言友会の門をたたく人は絶えません。

そして、仲間に出会い、語り合ってきました。

この繰り返しが言友会の歴史です。

 

1976年に全国言友会が「吃音者宣言」を出して吃音者の意志を表現して以来、

社会の情勢は大きく変化しました。

経済の成長の中、教育や福祉・医療での言語障害対策は進み、

ある程度の充実を見せています。

 

そして、国際化と高齢化社会を迎えつつある現在、

言友会はさらなる成長と飛躍を求められています。

吃音の教育と研究が重ねられますが確かな方法は見いだせません。

山登りの道が幾つもあるように、吃音者自身も

幾つかを経験しなければならないようです。

 

言友会はサークルや事業を通して、自分の方法を見つけ出すことを援助します。

吃音者が独りで悩み、

吃音者の集いがその中だけの活動を考える時代ではなくなりつつあるようです。

情報の広がりとさまざまな障害者運動、人権意識の高まりは、

社会の吃音の受けとめ方を変えようとしています。

吃音者が悩みを克服し、

人としての成長という視点を持つことが吃音者と会の成長であると考えます。

 

生涯学習の時代に、

言友会においても同様の幅広い年齢と

状況に応じた学習と実践を表現する必要があります。

私たちは、暮らしやすい技術と態度を身に付けると同時に、

より社会的な活動をも目指さなければなりません。

それらの活動を通してより多くの出会いと連帯を目指します。